足場コラムColumn
くさび式足場とは、正式名をくさび緊結式足場といいます。一社仮設工業会で「くさび緊結式足場」の規格に基づき製造され、認定を受けた部材です。
もっとも使われているのは、シンワキャッチャー(信和製)もしくは互換タイプで、支柱のくさび受けに手摺のくさびを打ち込み固定する施工方法で、支柱のくさび受けの間隔が450ミリ仕様のものを指します。くさび(クサビ)足場や、キャッチャー、シンワキャッチャー、シンワタイプ、ヘイワビルダー、Aタイプ等と呼ばれているものは、すべて同じ仕様のものを指します。
その他に、ビケ足場(ダイサン製)や、セブン足場(三共製)とその互換タイプがあります。シンワキャッチャーとビケ足場は、くさびの形状が若干異なっており、併用できない仕様です。また、シンワは踏板の固定が片側2個がフックになっているのに対して、ビケ足場は片側がフックで、もう一方がくさびになっています。セブン足場は、両者ともくさびの形状が異なる形状になっています。
↓ 基本部材の施工方法ご紹介(信和株式会社様提供)↓
↓ 先行手すりセーフハンガーSXⅡご紹介(信和株式会社様提供)↓
↓ 株式会社ダイサン様 スペシャルムービー「明日を変えちゃうパワー」↓
次世代足場(ダーウィン、Iqシステム、アルバトロス等)と、くさび式足場はよく似ていますが、大きな違いがあります。
もっとも大きな違いとして、次世代足場はくさび部分に抜け止め機構が備わっていることに対して、くさび式足場には、くさびを打ち込み固定し、抜け止め機構がない点があります。従来のくさび式足場は、部材をハンマーで打ち込んで固定し、外すときも同様の機構でしたが、これには「しっかり固定されているか外観からわかりづらい」弱点がありました。これを改善するために次世代足場では、ピンを指す等、規格によって違いはあるものの、抜けないようにする機構が備わっています。
それ以外にも、従来製のくさび式足場の「重量が重い」や「使いにくさ」等を改善するために、次世代足場は支柱や手摺のサイズを細いものにしたり、鋼材をより強度の出て軽量なものにするなどの仕様になっている特徴があります。くさび式足場は、仮設工業会の規格に基づいて認定・製造されていますが、次世代足場はこれに囚われない規格となっており、一方で必要な安全性や強度を備えているかを厳格にチェックするため、仮設工業会の「システム承認制度」という制度を使用することにより、認定品と同等の強度を担保していることを証明しています。(規格によっては、くさび式足場として認定を取得している次世代足場もあります)
くさび式足場はもともと住宅向け低層ブラケット足場で使用されることをメインとして設計され、使いやすさや施工スピードから高い建物に使われている現状があります。次世代足場は、もともと中高層を得意としている枠組足場が使用されている現場で、くさび式足場の利便性を生かしつつ施工できるよう、設計され製造されています。
↓ 次世代足場ダーウィン紹介(日建リース工業株式会社様提供)↓
↓ 次世代足場Iqシステム紹介(株式会社タカミヤ様提供)↓
↓ 次世代足場アルバトロス紹介(株式会社アルインコ様提供)↓
くさび式足場は、たくさんのメーカーで取扱・製造されています。基本的には、仮設工業会の認定品であれば、規格としての強度は証明されているため、使用するに際して大きな問題はありません。代表的な3社をここでは解説しています。
シンワキャッチャー(信和製)は、くさび式足場のスタンダードモデルとして製造・販売されており、多くの支持を集めています。主要な材料は国内で生産されており、特に、先行手すりや幅木では高いシェアを誇っています。特徴として、複数社との比較で部材が軽いこと、扱いしやすいことが特徴としてあげられます。
ヘイワビルダー(平和技研製)は、シンワキャッチャーにつぐシェアを持つ足場で、ほぼ同一のラインナップがあり、作業性そのままでよりリーズナブルである点に特徴があります。主要な製造拠点を北九州においており、八幡製鉄所発祥の鉄の街の真価を見せています。
ミズホ機材製 くさび緊結式足場は、最も後発のブランドで、他を圧倒するコストパフォーマンス、他と比較して遜色のない使いやすさ、耐久性を武器に、現在シェア拡大を進めています。その武器は製造や販売において、長年の金属加工業の経験を活かし、全く新しい仕組みや設備を多数導入し、省人化、スピードアップを推し進めている点があげられます。今後の期待ポイントとして、現在まだフルラインナップではなく、今後の発展に期待があります。
くさび式足場Aタイプといえば、「信和株式会社のシンワキャッチャー」を指しますが、それ以外の製造会社様の製品はより価格がより安く購入することが多くあります。そのため、販売業者によっては「キャッチャーを注文し安いのがあるといわれ、実際届いたのは他社の製品だった」ということが起こります。
なぜ、そんなことになるかといえば、シンワキャッチャー以外のより安い会社の製品を「シンワタイプ」や「信和タイプ」「シンワ互換タイプ」と表示して販売していることがあるためで、もちろんよく見ると、他社の名前が書いてありますが、一方で、一見して、信和製が安いと思ってしまうことがあります。
そのため、本職でこだわりのもって仕事されている方がネット等で足場材を購入する場合は、よく画面を見て注文されることをおススメします
くさび緊結式足場のなかで、「ビケ足場」とは、株式会社ダイサンの製造する足場部材のことを指します。一方で、現場の方は、くさび式足場全体を指して、ビケ足場と呼ぶことがあります。もともと、ビケ足場はくさび式足場のなかで、一番最初に作られた規格であり、また大手工事業者であるダイサンの現場で足場を覚えた人も多いため、くさび式足場のことを、ビケ足場と呼ぶことが多い理由となっています。
実際の製品名と現場で呼ばれている名前には、違いがあることが多くあります。例えば、ビケ足場の8コマ3800ミリ支柱はA支柱と呼ばれるため、他の規格でもA支柱と呼ぶ方もいます。その他、愛称や形から連想させるあだ名のようなものをつけられることもあります。
本足場仕様 | 一側足場仕様
くさび式足場においては、これまで本足場と一側足場(ブラケット足場)の組み方がありましたが、この2つの方法をどのように使い分けるかは、住宅用・低層足場では決まっていませんでした。(ビル工事用は技術基準で本足場での施工)これが、2024年4月1日施行の安全衛生規則の改正により、1メートル以上の広さがある場所では、原則的に本足場仕様で施工することとなりました。
このため、住宅用・低層足場の施工では、これまでブラケットを使用して、支柱を内柱1本置きに施工することが多くありましたが、今後は施工方法が大きく変わることが予想されます。
↓ 詳しくは厚生労働省リーフレットをご確認お願いします ↓
足場からの墜落防止措置が強化されます(改正労働安全衛生規則) 厚生労働省ウェブサイト
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