建設現場で使われる「番線」と「帯鉄」の違いと使用場所
2025.5.22
はじめに
建設現場では、さまざまな資材を結束・固定するために「番線」や「帯鉄」といった鉄線が使用されます。これらの資材は見た目が似ているものの、用途や特徴に違いがあります。本記事では、番線と帯鉄の違いや、それぞれの使用場所について解説します。
🔧 番線とは?
番線は、柔らかく加工しやすい鉄線で、建設現場では足場材の結束や仮設資材の固定などに使用されます。「なまし番線」とも呼ばれ、焼きなまし処理によって柔軟性が高められています。番線は太さによって番号が付けられており、数字が大きいほど細くなります。主に使用されるのは10番線、12番線などです。
番線は、その他に紙のリサイクル工場での梱包や、丸太の結束等、広く業務用用途で使用されています。結束にはシノ付きのラチェットを使用して結束します。
🛠️ 帯鉄(ベーリングフープ)とは?
帯鉄は、平らな帯状の鉄材で、主に重量物の梱包や固定に使用されます。高い引張強度を持ち、重機や大型資材の輸送時の固定などに適しています。帯鉄は、専用の工具を使用して締め付けることで、しっかりと固定することができます。
帯鉄の結束機には、手動やコンプレッサー式等様々なものがあり、使用頻度・場所等により選択します。結束部分には、オーバーラップと呼ばれる小さな金具を使用する場合と、オーバーラップ無しで結束可能な結束機を使用する場合があります。また表面処理には、メッキ無しのものとメッキありものもがありますが、一般的にはメッキありのものを使用します。
🏗️ 使用場所の比較
使用場所 |
番線の使用例 |
帯鉄の使用例 |
足場の組立・解体 |
足場材の結束、仮留め |
足場材の結束、固定 |
仮設資材の固定 |
単管等の仮固定 |
単管等の仮固定 |
重量物の固定 |
仮留め用途が主です |
鉄骨材や大型資材の梱包、輸送時の固定 |
梱包作業 |
軽量資材の束ね、仮設材のまとめ |
重量資材の梱包、パレットの固定 |
その他の用途 |
丸太等の結束 |
鋼材の固定等 |
✅ まとめ
項目 |
番線 |
帯鉄 |
形状 |
丸線・加工番線(箱番線) |
平帯状 |
柔軟性 |
高い |
低い |
主な用途 |
足場材の結束、仮設資材の固定 |
重量物の梱包、輸送時の固定 |
使用工具 |
番線カッター、ペンチ |
専用の締め付け工具 |
特徴 |
加工しやすく、再利用可能 |
高い引張強度、しっかりと固定可能 |
番線と帯鉄は、それぞれの特性を活かして適切な場面で使用することが重要です。現場の状況や資材の特性に応じて、最適な結束資材を選定しましょう。
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